本投稿は、動画の解説を
じっくり見たい方に向けたものとなります。
動画はこちらhttps://youtu.be/yjpF2fbMLjM
本考察は、エルデンリングの物語を断片的に考察するのではなく、
ひとつの物語として考察することを主旨としております。
枠線で囲ったものが本文(動画左側)です。
それに付随する解説(動画右側)を、下に記しています。
ミケラの物語
外なる神の呪いに対抗するためには
同等の力を備えるしかない。
つまりミケラが理を与える側へ回るほかない。
エンヤ婆のセリフ
女王マリカは、エルデンリングの宿主、
その幻視を宿す者
すなわち神さね
エルデンリングの幻視を宿したマリカは神であった。
エルデの獣を倒した際の表記は「GOD SLAIN」(神殺し)
エルデの獣は神であり、
その幻視を宿したマリカもまた神であった。
ということなのだろう。
エルデの追憶
それは、大いなる意志の眷獣であり
律たる概念の具現であった
神とは、律たる概念の具現である。という解釈もできる。
エルデの獣は大いなる意志の眷獣であった。
つまり大いなる意志は、
神よりも上位の存在ということになる。
その支配から逃れるためには、
大いなる意志に匹敵する、神を超えた存在となるしかない。
ラダゴンの光輪
黄金律原理主義の祈祷のひとつ
父ラダゴンの、幼きミケラへの返礼
しかし、幼きミケラは原理主義を捨てた
それが、マレニアの宿痾に無力だったから
無垢なる黄金、そのはじまりである
ミケラの計画は、黄金律原理主義を捨てた頃には、
すでに始まっていたのだと考える。
その目的は、マレニアの救済だった。
聖杯の雫
各地の教会に祀られた、黄金樹の恵み
その僅かに残った残滓
黄金樹の時代、布教はその要であり
かつては、そこに確かな恵みがあった
黄金樹に留まらず、
腐敗を崇める蟲や、
真実の母を頂点とするモーグウィン王朝のように
神々は信徒を集めて、信仰を得ている。
律において信仰は必要なものなのだろう。
ミケラは、まず聖樹を聳えさせることで、
信仰を集めるための象徴を作ったのだと考える。
聖血の木の芽
鮮血を含んだ、育つことのなかった若芽
かつて、幼き聖血を与えられ育てられた若芽が
その原種であるという
おそらくミケラのことだろう。
ミケラの聖血で育てられた若芽。
なぜミケラはそのようなことをしたのか。
聖樹紋のサーコート
サーコートには、聖樹の紋章が描かれている
ミケラの血を受けた、聖なる芽生えの若木
だがそれは、遂に黄金樹とはならなかった
ミケラは血で聖樹を育てようとした。
だがそれは黄金樹とはならなかった。
逆説的にこの一文は、
ミケラが黄金樹に倣い、聖樹を育てようとしたことを
説明しているとも捉えられる。
黄金樹は、マリカの血によって育ったのかもしれない。
そもそもマリカは、
エルデンリングを宿していたから黄金律を構築できた。
エルデンリングを持たないミケラでは、
新たな律を作ることは不可能だったのでは。
ミケラと同じく神人であるラニは
「冷たい夜の律」を往くにあたり
マリカの首を掲げている。
この時マリカの身体に
エルデンリングの幻視が宿っていることが
別ENDの視点ではっきりとわかる。
そしてラニは律を誰の手も届かない遠くへと運んだ。
つまりラニはエルデンリングを用いて
自分の律を構築していることになる。
ならばミケラも律を構築するためには
エルデンリング、あるいはそれに匹敵するものが
必要となっただろう。
律という概念の具現が神であり、
神を内に宿す者もまた神と呼ばれる。
他の外なる神々という存在も同様に、
律という概念の具現そのもの。
あるいはそれを宿す者を指すと解釈できる。
それは本来、人に備わるものではないのだろう。
だからこそ特別な資質を持つ者が神人と呼ばれた。
エルデンリングとは、
資格持つ者(神人)を神に変え、
理を敷く器と為すために
大いなる意志が寄越したものだった。
信仰が律たる概念を形作る、
あるいは強固にするのかもしれない。
ミリエルのセリフ
レナラ様は、カーリア王家の女王。
そしてレアルカリアの学院の統治者
美しくも偉大なる、満月の魔術師です
しかし、夫たるラダゴン様に捨てられた後、
心を失くしてしまわれ
学院が王家に反旗を翻したとき、
その大書庫の虜囚となったのです
ミリエルのセリフ
そしてレナラ様は、
ラダゴン様の贈られた琥珀のタマゴに縋り
許されぬ術に耽っているのです
…おぞましい、産まれ直しの秘術に
ラダゴンがレナラに贈った琥珀のタマゴから
産まれ直しは始まった。
琥珀のタマゴをいつ贈ったか、
具体的な時期は明言されていない。
誘惑の枝
無垢金の祈祷が施された枝木
魅了された敵は一時的に味方となる
神人ミケラは、あらゆる者から愛された
愛するを強いることができた
ミケラはあらゆる者から愛するを強いることができた。
「誘惑の枝」はその力の一端なのだろう。
レナラの様子がおかしかったのは、心を失くしただけなく、
ミケラに洗脳されていたからなのでは。
その後、産まれ直しの研究がカーリアへと波及し、
しろがね人が生み出されたのだと考察した。
(長くなるので過去考察参照ください。)
さらに、しろがね人が産まれ直しの被検体となったことで
産まれ直しの研究が進んだのだと考える。
しろがね人は各地で迫害された「弱者」であり、
ミケラに救いを求め、聖樹を信仰する。
しろがね人は、聖樹の信徒となるために
生みだされたのかもしれない。
しろがね壺
カッコウたちは嘯くだろう
とくと見よ。お前たちの血の穢れたるを
こんなものが、まともな生命に流れるものか
カッコウの大盾
覗き込むカッコウが描かれた、金属の大盾
学院と契約を結んだ魔術騎士たちの得物
我らが敵は、カーリアである
しろがね人を迫害したカッコウの騎士は、
レアルカリア学院に雇われた兵であった。
レナラは産まれ直しにより学徒を魅了し、虜囚となりながらも、
裏では実権を握っていたのではないかと考察した。
もしも迫害へ至る印象操作の裏にミケラがいたのだとしたら。
ミケラは信仰を得るためにしろがね人への迫害を扇動し、
弱者たらしめたことになる。
すべては仕組まれた出来事だったのかもしれない。
聖冠の鉄兜
名も無き者、弱き者をこそ
ミケラは祝福する
無垢金の針
外なる神の干渉を退けるための呪具であり
不治の宿痾、腐れ病を抑えるという
巨人の赤髪
巨人たちは、皆一様に赤髪であり
ラダゴンは、自らの赤髪に絶望したという
それは巨人の呪いだったろうか
外なる神の宿痾とは呪いであり、
呪いを退ける力もまた呪具による呪いである。
ということなのだろう。
黄金の墓標
デミゴッド最初の死者たる
黄金のゴッドウィンを弔う墓標剣
少年の静かな祈りが込められている
兄様、兄様、正しく死んで下さいな
ソールの城砦:幻影のセリフ
申し訳ありませぬ、ミケラ様
まだ、太陽は蝕まれませぬ。我らの祈りが弱いばかりに
貴方の友は、魂無きままなのです
ソールの城砦:幻影のセリフ
おお太陽よ!ソールの冷たい太陽よ!
どうか、蝕まれ給え
魂無き骸に再誕をっ…
神人であるマレニアなら、神となることができる。
そして、ゴッドウィンを伴侶にする。
兄であり、友と慕うゴッドウィンになら、
最愛に妹を任せられると考えたのだろうか。
あるいは、名だたるデミゴッドの中では唯一、
ゴッドウィンだけが外なる神の呪いを受けておらず、
宿痾から解放されことを目的とした
律の王となるに相応しかったのかもしれない。
ミケラは聖樹に信仰を集めるため
聖人のように扱われ崇拝の対象となった。
妹の治療という純粋な願いの裏には
陰惨な実験と犠牲があったかもしれないが
それを知る者は限られるだろう。
異説
陰謀の夜の影にはラダゴンでなく
マリカがいたのだと考えることもできる。
ミケラがゴッドウィンを伴侶に選び、新たな律を築く。
それを恐れたマリカがゴッドウィンを半端に殺した。
蔓延した死はデミゴッドを殺害できる環境を作り、
やがて褪せ人が王位を継承するための土壌を形成した。
そしてトリーナはマリカに捕らえられ、
メリナへと変えられ利用された。
このように考えたほうが、
ミケラとマリカという、二人の「神の知」を持つ者が
歴史の裏で謀略を繰り広げていたという展開となるため
話の構成としては美しいかもしれない。
しかしこの場合、「黒き刃の刺客」が
マリカからラダゴンに鞍替えしていることになる。
例えば女王の閨の前には刺客がおり、
黄金樹に近づくことを阻んでいる。
エルデンリングの修復を望むマリカに反し、
黒き刃の刺客は、それを阻む立ち位置にいることになる。
これでは陰謀の夜の実行犯という立場と真逆となってしまう。
マリカ=ラダゴンであるため、
ラダゴンにも黒き刃の刺客を操る資格があると
考えれば成立こそするが、
その場合、黒き刃の刺客の主義主張は
どこにあるのだろうか?という疑問は残る。
ファリスの製法書
聖女トリーナに心奪われた男の製法書
彼は眠りの中に、トリーナを探し続けた
トリーナの灯火
薄紫の火を灯す、燭台の松明
彫刻の意匠は聖女トリーナであるはずだが
その姿は大人びて、どこか恐ろしい
薄紫の火には、睡眠の効果がある
トリーナは眠りの力を持つ。
他者の夢に入ることすら可能だったのだとしたら、
虐げられた弱者の夢に入り、
聖樹を布教して回ったのかもしれない。
そしてトレントを駆り、現地に赴きもした。
トリーナは歩く霊廟を量産したのだと考察した。
(長くなるので過去考察参照ください。)
種火の少女が禁域に捕らえられてる点からも、
夢の中だけに留まらず、肉体を持ち行動していたことがわかる。
ギデオンのセリフ
なるほどな。やはり聖樹は、抜け殻だったか
ミケラは聖樹に宿ろうとした
だが完全な宿りを前に、
何者かが聖樹を切開し、幼子を奪った
…あの言葉、どうやら事実であったらしい
…厄介なことだ。百智卿が、
こうまで識ることができぬとは
女王の憂いも、むべなるかな
ギデオンのセリフ
さて、どうしてくれようか
繭の内で、眠り続けるのであれば、それでよいが
あるいは、滅ぼすべきかもしれんな
…ミケラ、あればかりは得体が知れぬ
百智の兜
知とは、自らの無知を知ることであり
知ることの終わりなきを知ることである
だが、女王マリカの遺志に触れた時
ギデオンは恐れてしまった
あるはずのない終わりを
ギデオンは、マリカの遺志に触れたことで
ミケラについて識ったのだと思われる。
女王マリカは、ミケラを最も警戒していたようだ。
マリカはトリーナに意志を託し、
メリナへと変えたのだと考察した。
これはトリーナをミケラから奪い、
計画を阻止する目的もあったかもしれない。
産まれなき者の大ルーン
満月の女王、レナラの抱く琥珀のタマゴ
産まれなかったデミゴッドの大ルーン
「産まれ直し」を完全なものにする
レナラの産み直した子供たちは
皆脆弱であり、また短命である
それは完全ではなかったのだ
これはミケラの大ルーンであると考察した。
ミケラは破砕戦争に巻き込まれることを避けるため、
そしてやがて完全な産まれ直しを行うために、
大ルーンを琥珀のタマゴに移し、
レアルカリア学院を封鎖した。
血の君主とは、モーグを模倣した
写し身の雫であると考察した。
そしてミケラは血の君主を洗脳した。
写し身の雫の遺灰
召喚者の姿を模倣し、戦う霊体
ただし、その意志までは模倣できない
永遠の都が、王を創らんとした遺物である
意志までは模倣できない。
また、レナラはラダゴンに捨てられたことで
心を失くしている。
メリナのセリフ
私の使命は、母から授かったもの
けれど、今はもう、私の意志になった
母の意志とは関係なく、
ただ私が望む、世界の姿のために
私が、心に決めたもの
意志とは心である。
ミケラの洗脳とは、意志薄弱な者に対して、
特に効果を発揮するのかもしれない。
マレニアのセリフ
長い、夢を見ていた
体は貧金、血は腐れ
幾万の屍を積み上げ
ただ一人を待つ
マレニアの翼兜
彼女は、抜け殻の足元でミケラを待ち続けた
兄さまが、約束を違えるはずがない
神の知恵、神の誘惑。ミケラこそ
もっとも恐ろしい神人なのだから
ミケラは破砕戦争でマレニアを送り出し、
帰還後は聖樹の元で待つようにと約束したのだろう。
ミケラの計画は、ミケラ自身に危険が及ぶものだった。
兄を案じる妹が傍にいては、計画を進めることができない。
だからミケラは、マレニアが不在となる隙を突いて
いなくなったのだと考えた。
血の君主の追憶
ミケラを神とし、自らはその伴侶として王となる
そのために、血の閨をどれほど共にしようとも
幼き神人は何も応えなかった
血の君主の伴侶となることを選べば、
神とされ、真実の母の支配下に置かれてしまう。
そのためミケラは、血の君主の持つ、
呪われた血だけを利用して
神となることを避けたのだと考えた。
モーグウィン王朝には二種類のしろがね人がいる。
通常の白いしろがね人はぐったりとうなだれ、
風前の灯といった様子である。
アルバス老のセリフ
もうすぐに、儂の脚はすべて消え、命も終わる
それはしろがね人の、決して避けられぬ宿痾なのだ
第二世代のしろがね人も、避けられぬ宿痾により
死にかけていたのかもしれない。
しかし隣にいる赤いしろがね人は直立しており、
生気に満ちた顔をしている。
赤い色は、血の君主の呪われた血による影響なのだろう。
よく見ると頭部に角が生えている。
これは忌み子に生える角と形状が一致する。
しろがね人の宿痾が忌み角の呪いにより
上書きされたのだと解釈する。
ミケラはしろがね人を使って
宿痾の上書きが可能か検証を行ったのでは。
しかし神人の身でそれが可能かは、
自身の身をつかって試すほかない。
妹を実験台にあげるなどもってのほかであり、
ラニは陰謀の夜で身体を失っていた。
そしてマリカは黄金樹に囚われており、
神人はミケラ自身しかいなかった。
結果、宿痾の上書きは成功しているのだろう。
繭から覗かせる巨大な手を見る通り、
永遠に幼いというミケラの宿痾は書き換えられている。
破砕戦争で誰も勝てなかった裏には
ミケラの介入があったのでは。
大いなる意志がデミゴッドを見捨てた時
大いなる意志は狭間の地そのものを見捨てたと考察した。
そしてマリカはその時を待っていたのだと。
支配者の去った後、マリカは褪せ人に祝福を返し、
狭間の地へと導いた。
王を継ぐ者を探すため、
そして、修復を望む人の意志…
足掻きにより修復ルーンを生むために。
ミケラにとっても大いなる意志は
目障りな存在だったと考える。
この点で両者の意向は一致し、
破砕戦争は停滞したのでは。
ギデオンのセリフ
まったく、困ったことだ
凡愚の意志など、忌み角にも劣る害悪というのに
…だが女王は、それをこそお望みかもしれぬ
我ら褪せ人にな
ギデオンのセリフ
ああ、やはり君だったか
エルデンリングに見え、エルデの王になるのだな
…しかし、残念だ
その意志はよい、
だが、達せられるべきではないのだよ
女王マリカは、私たちに望んでいるのだ
ずっと、足掻き続けることをね
ギデオンのセリフ
私は、識っているぞ
褪せ人は、王とはなれぬ。たとえ、君であっても
…人は、神を殺せぬのだ
ギデオンは人の意志が神に届くことを識らなかった。
修復を望む意志もなく、
修復ルーンを宿すこともなかった。
人の足掻きがすでに神に届きうることを
文献にかじりついたギデオンは識らなかった。
それが過去に前例のないことだから。
マレニア南進の碑
ミケラの刃、貴腐の騎士
その翼を阻むものなし
この碑はレアルカリア学院の真横を通る街道にある。
マレニアが学院の傍を通ったことを説明しているのだと考える。
ミケラの大ルーンを琥珀のタマゴに預けることは可能だった。
王都地下にいる「忌み子、モーグ」
倒すと祈祷のようなエフェクトを発し散る。
ミケラが作り出した幻なのだと解釈する。
マルギットや「最初の王、ゴッドフレイ」を
倒したときに発生するエフェクトと同じ。
歩く霊廟とは、黄金樹に刻まれる英雄の追憶を元に
再誕する装置であると考察した。
ゴッドウィンの再誕には黄金樹が不可欠であり、
狂い火で焼かれるわけにはいかなかった。
そもそも狂い火は狭間の地の全てを焼き溶かしてしまう。
ミケラにとって不都合が多く、
そのため守護者を置いたのだと考える。
第一ローデイル防衛戦
君主連合、内から瓦解し敗軍となる
血の陰謀、その痕跡あり
この碑は
「第二マリカ教会」の目と鼻の先にあるのだが
「純紫の血指、エレオノーラ」が侵入してくる。
ケネス・ハイトのセリフ
褪せ人よ、お主に頼みがある
ここより南、霧の森の先にある、我が砦を取り戻してほしい
ストームヴィルから派遣された騎士長が、
愚劣にも、血に狂ってしまったのだよ
血に狂ったゴドリック騎士長を倒すと
戦技「血の斬撃」を入手できる。
血の斬撃
血の君主の分け与える力、血盟戦技のひとつ
ゴドリック軍に血の君主が介入し、
君主連合は内から瓦解したのかもしれない。
その目的は、破砕戦争の停滞だったのでは。
マレニアは聖樹から真っ直ぐに
ラダーンの元へと向かっている。
王都にいるモーゴットも、
道中で仕掛けてきたゴドリックも意に介していない。
始めからラダーンと戦うことだけが
目的だったようにも見える。
最強と謳われるラダーンを止めることが
ミケラに託された使命だったのかもしれない。
黄金のゴドリック、屈辱の戦
ミケラの刃に、散々と敗れ
ひれ伏し、許しを請う
この時ゴドリックから大ルーンを奪うこともできたはず。
だがマレニアはそうしなかった。
大ルーンを集めることは
マレニアの目的ではなかったのだろう。
エオニアの戦い
ラダーン、マレニアと相討ち
朱い腐敗の花が咲き誇る
朱きエオニア
朱い花が咲く度に、マレニアは腐敗する
それはもう二度咲いた
三度目に、きっと彼女は女神となる
ケイリッドの地にてマレニアは咲いてしまった。
ミリセントのセリフ
私はマレニアに、返したい
かつてマレニアのものだった意志を
朱い腐敗の呼び声に、人として抗う矜持を
あのラダーンに伍するために、彼女が打ち捨てた戒めを
妹の宿痾を癒すために行動したミケラにとって
腐敗の神に近づくというマレニアの選択は
最も忌避するものだったのでは。
腐敗の女神の追憶
ミケラとマレニアは、唯一人の神の子供である
故に二人は神人であるが、その生は脆弱であり
一方は永遠に幼く、一方は腐敗を宿した
ゴーリーのセリフ
マレニア様は、女王マリカと王配ラダゴンの間に、
双子のデミゴッドとして産まれました
生まれながらに朱い腐敗を宿した、神人として
宿痾や穢れと呼ばれる病は、産まれながらに宿したものである。
永遠に幼いという宿痾を抱えたまま産まれ直しても、
産まれた時から穢れている身では意味を為さないのでは?
だからこそミケラは機が熟すまで産まれ直さなかったのだろう。
そこで、血の君主の呪われた血を利用して
宿痾を上書きし、生来の宿痾を克服した。
その後、大ルーンを用いて完全な産まれ直しを行う。
【褪せ人】はレナラの元で産まれ直しができるが、
ここでは容姿を変えることもできる。
狂い火を受領していても、焼け跡を消し、
見た目をリセットできる。
ミケラの針
外なる神の干渉を退けるため
ミケラが紡ぎあげた無垢金の針のひとつ
狂い火を受領していても、それを鎮め
狂い火の王となる運命を回避できる
ただし、この針は未だ未完成であり
ファルム・アズラにあるという
時の狭間、嵐の中心でしか使用できない
ミケラの針のように、
内に宿す呪いまでは消すことはできないが、
見かけ上’’なかったこと’’にはできる。
忌み角は狂い火とは別種の呪いであり、
見かけを醜く変えるものなのだと考える。
見かけ上の呪いなら、産まれ直しによりリセットできただろう。
火傷跡を非表示にできる。
もちろんこれはユーザーへの配慮により
実装された機能だと思われるが。
亜人のボックも、産まれ直しにより容姿を人へと変えた。
産まれ直しは、種族の隔たりすら超越する。
しかしボックの産まれ直しは
大ルーン無く行ったため完全でなく、
ボックは短命だった。
産まれなき者の大ルーン
満月の女王、レナラの抱く琥珀のタマゴ
産まれなかったデミゴッドの大ルーン
「産まれ直し」を完全なものにする
レナラの産み直した子供たちは
皆脆弱であり、また短命である
それは完全ではなかったのだ
そのためミケラは琥珀のタマゴに大ルーンを隠した。
つまりミケラは破砕戦争が起こる前から
大ルーンを利用する計画を立てていたということになる。
ミケラは、マリカの前代の神である
宵眼の女王の転生であると考察した。
マレニアの翼兜
兄さまが、約束を違えるはずがない
神の知恵、神の誘惑。ミケラこそ
もっとも恐ろしい神人なのだから
知恵とは知識に基づくものであり、
記憶とは魂である。(過去考察参照ください。)
神の知恵とは、
前代の神の魂を継承していることを指しているのでは。
神の知恵によりミケラは、
やがてマリカがエルデンリングを砕くであろうことを
予見していたのかもしれない。
宵眼の女王は霊となり、雪魔女となった。
この時に、マリカの動向を観察していたのだとしても
不自然ではない。
マリカがやがて褪せ人に祝福を返すことを予言し、
ゴッドフレイを追放した時期には
まだミケラは産まれていなかったのだから。
ミケラの運命
琥珀の星光
琥珀色に輝く、儚い細片
束の間に流れた星光の残滓
星光が運命を司るとすれば
琥珀色のそれは、神々の運命であるとされ
特別な精薬の材料となる
人の身で口にすることはできない
琥珀色のそれは神々の運命である。
これはミケラとマレニア像の前に落ちており
周囲には「聖血の木の芽」が生えている。
聖血の木の芽
鮮血を含んだ、育つことのなかった若芽
かつて、幼き聖血を与えられ育てられた若芽が
その原種であるという
幼い聖血とは、ミケラの血なのだろう。
この琥珀の星光が、ミケラと関係するものであることを
示唆していると思われる。
セルブスのセリフ
君には、あるもの調達して欲しいのさ
琥珀色に輝く、特別な星光の欠片をね
それがあれば、我が精薬は甘く艶めき
…デミゴッドすらも、きっと虜にするだろう
セルブスのセリフ
君、ついに手に入れたのかね!
これが、夢にまで見た…
おお、おお、なんと蟲惑的な輝きだ…
デミゴッドの、運命であったものだ
琥珀の星光はデミゴッドの運命であったものだという。
この星光は、欠け落ちたミケラの運命なのだろうか?
ミケラの身に生じた異変を表しているのかもしれない。
朱きエオニア
マレニアの腐敗の女神たる技
朱い花が咲く度に、マレニアは腐敗する
それはもう二度咲いた
三度目に、きっと彼女は女神となる
3は神を表す数字でもある。(三位一体)
マレニアにとっての咲くという行為が
ミケラの繭から孵るという行為にあたり
三度繰り返すことで、ミケラは神となるのかもしれない。
この場合の神とは、
律たる概念を構築する者という意味になる。
神以上の存在を指す言葉は存在せず、
神を超えた存在もまた、神であると解釈する。
使命の刃
使命に旅立つ者に与えられた短剣
この一振りには、その古い持ち主たる
種火の少女の力が残っている
炎と共に歩む者
いつか、運命の死に見えん
種火の少女と呼ばれたトリーナは、
ミケラにとって最も信頼できる手足だったが、
黄金樹を焼く力を秘めた、諸刃の剣でもあったのだろう。
ミケラがファルム・アズラへ向かわなかった理由
ミケラの針
外なる神の干渉を退けるため
ミケラが紡ぎあげた無垢金の針のひとつ
狂い火を受領していても、それを鎮め
狂い火の王となる運命を回避できる
ただし、この針は未だ未完成であり
ファルム・アズラにあるという
時の狭間、嵐の中心でしか使用できない
時の狭間でなら針を使うことができたが
そこへ至るためには黄金樹を燃やさなければならない。
黄金樹を燃やしてしまうと、
ゴッドウィンは再誕できなくなる。
そのためミケラはファルム・アズラへ
向かうことができなかったと考える。
宵眼の女王の意志を継ぐ、三人の継承者
宵眼の女王が雪魔女となり、ラニを暗き路へ導いた。
それはエルデンリングへの死の回帰であり、そして
律を誰の手の届かないところへ運ぶというものだった。
雪魔女は転生し、死の宿痾を宿すミケラが産まれた。
ミケラの神の知とは、
前代の神であった宵眼の女王から継承された
魂=記憶に由来するものであった。
それ故ミケラは歩く霊廟の製法や、
太陽を蝕む方法を知っていた。
ミケラは大いなる意志に匹敵する上位者になろうとした。
そしてミケラは己の意志を分け、
自分の手足とするためにトリーナを生みだした。
しかしトリーナはラダゴンに捕まった後、
マリカに利用されてしまう。
マリカにとって死の回帰という願いを果たすためには、
ミケラと同じく死の宿痾を宿すトリーナは適任だった。
マレニアの分け身であるミリセントが腐敗に蝕まれたように、
トリーナも死に蝕まれたのだと考える。
マリカは己の意志をトリーナに分け、メリナへと変えた。
マリカの託した死の回帰とエルデンリングの修復という願い。
それはやがてメリナ自身の願いとなった。
エルデンリングから死のルーンを分離した大いなる意志を
否定する思想である。
ラニ・ミケラ・メリナ。
それぞれが宵眼の女王の意志を継承している。
だが三者三様に各々の意志に基づいて行動し、
自分だけの路を歩んだ。
ラニのセリフ
お前に、預かりものがあってな
トレントの古い主が、私に託したものだ
元々はトリーナに渡す予定だったと考える。
だがトリーナが暗躍していた時代、ラニは姿を隠していた。
マリカがトリーナをメリナに変えたことで
予定外の結果となってしまってのかもしれない。
おわり
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