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2023年1月5日木曜日

ぼくのかんがえたエルデンリング Part8(中編)

 









本投稿は、動画の解説を

じっくり見たい方に向けたものとなります。



動画はこちらhttps://youtu.be/yjpF2fbMLjM



本考察は、エルデンリングの物語を断片的に考察するのではなく、

ひとつの物語として考察することを主旨としております。



枠線で囲ったものが本文(動画左側)です。

それに付随する解説(動画右側)を、下に記しています。



ミリセント・ゴーリーの物語



破砕戦争において、
エオニアに朱い花を咲かせたマレニア
大花はケイリッドの地を蝕み、土は腐り、沼地へ変わる




エオニアの沼付近:幻影のセリフ

尊いことじゃ

エオニアの最初の花は、正にこの地で咲いたのじゃ

マレニア様、貴女は女神になりなさるのじゃ


ストーリートレーラー

星砕きの英雄、将軍ラダーン

ミケラの刃、欠け身のマレニア

最も強かった二人が最後に戦い

…遂に誰も勝たなかった



ストーリートレーラにおいて

マレニアとラダーンが戦った地は

沼地ではない。


慟哭砂丘(褪せ人がラダーンと戦う場所)

にも見えるが、

マレニアが花を咲かせたのは

現在「エオニアの沼」と呼ばれる地だと幻影は話している。

ならば朱い花が咲いたことで沼地は生じたのだろう。


エオニアの戦い

ラダーン、マレニアと相討ち

朱い腐敗の花が咲き誇る



腐敗に爛れたエオニアの沼からは
女神の眷属である蟲たちが湧き出でる


蟲のグレイブ

エオニアの沼から湧いた、蟲たちの得物


しかし眠れるマレニアは、
貴腐の騎士に抱えられ、聖樹へと帰還する

見捨てられた眷属たちは
沼から微かに聞こえる、赤子の声に気づいた


貴腐の騎士、フィンレイ

フィンレイは、エオニアの戦いの生き残りであり

眠れるマレニアを聖樹に持ち帰った英雄である

彼女は、たった一人、あらゆる敵を退けながら

遙かな道を歩んだのだ


その後マレニアはフィンレイに抱えられ聖樹へ帰還した。


腐敗の眷属の遺灰

腐敗の女神の眷属であり、見棄てられた眷属でもある


ラダーンに対抗するために
マレニアが捨てた人の心…
すなわち意志は分け身となり、五人の赤子を生み落とした


ミリセントのセリフ

実は、私はマレニアの血縁のようなのだ

私が彼女の子なのか、妹なのか、

あるいは分け身なのか、それは分からない

けれど確かに、彼女との間に、近親の繋がりを感じるのだ


ミリセントのセリフ

…私はマレニアに、返したい

かつてマレニアのものだった意志

朱い腐敗の呼び声に、人として抗う矜持

あのラダーンに伍するために、

彼女が打ち捨てた戒め


神人には意志を分けることで

分け身を生みだす力があると考える。


蟲たちは赤子を拾い上げ
マレニアへ捧げる献上品と為すため、育てていく


ゴーリーのセリフ

ミリセントは、私が拾い上げたのですよ

まだほんの幼い赤子の頃、エオニアの沼で

あれは、私の愛しい娘の、一人なのです


腐敗翼剣の徽章

腐敗の女神に仕える、戦乙女たちの徽章

四姉妹は、エオニアの沼に生まれ落ち

ゴーリーの手引きにより、聖樹へと至った 

だが彼女たちは、出来損ないの蕾であった


蟲たちは五人の赤子を育てていく。


長姉メアリー

次姉モーリーン

三姉エイミー

末妹ポリアンナ

ミリセント


そして、五人の姉妹のうち、
もっとも色濃く腐敗を宿した『ミリセント』に
蟲たちは朱き戦乙女を見るのだった




ゴーリーのセリフ

あの娘、ミリセントは、蕾なのです

まだ硬く、未熟ではありますが、何れ艶やかに花開く

楽しみなことではありませんか

あれは私が見た中でも、最上の蕾なのですよ

姉妹たちも、あの娘の前では色を失うでしょうて



彼女を戦乙女と為すためには
裏切りの絶望が必要だった

裏切りはミリセントから、
人として生きる意志を奪い、絶望は色めく花となる
そしてマレニアが腐敗の女神となるとき、彼女は再誕する

彼女へ絶望という強烈な体験を贈るためには、
成長が必要であった
ミリセントが人として成熟するほどに
裏切りは絶望の色を強くする



蟲たちの目的



朱きエオニア

マレニアの腐敗の女神たる技

大輪の花を開き、朱い腐敗を爆発させる

朱い花が咲く度に、マレニアは腐敗する

それはもう二度咲いた 

三度目に、きっと彼女は女神となる


ミリセントのセリフ

私はマレニアに、返したい

かつてマレニアのものだった意志を

朱い腐敗の呼び声に、人として抗う矜持

あのラダーンに伍するために、彼女が打ち捨てた戒め


半神であるマレニアは、

人の心を捨てるほどに神に近づいていった。

分け身であるミリセントも同じ様に、

絶望するほどに人の心を失い

腐敗の呼び声へと近づいていくのだろう。


完全律の修復ルーン

現黄金律の不完全は、即ち視座の揺らぎであった

人のごとき、心持つ神など不要であり

律の瑕疵であったのだ


神に人の心は不要であり、律の欠陥である。


このテキストは視座の揺らぎを問題視している。

(ラダゴンとはマリカである。のこと。)


しかしそれだけではなく、律たる概念と

人の心が相容れない要素であることをも

示しているのかもしれない。


ゴーリーのセリフ

あの娘、ミリセントと、もうすぐお別れかと思いましたら

なぜか涙が零れましてな

あの娘は、もうすぐ出会うのですよ。彼女の姉妹に

そうすれば、きっと敗れ、花になってしまうのです

そこで、貴女様

もし、あの娘と姉妹たちの戦いに、居合わせたのなら

姉妹たちに味方し、ミリセントを殺しては頂けませんか

他ならぬ、貴方様の手で

ミリセントは、貴方様を信頼しているようですからな

裏切りの絶望こそが、蕾を、色めく花とするでしょう

そしてマレニア様が女神となったとき、

あの娘は再誕するのです

朱い戦乙女としてね


朱い戦乙女と為すため、蟲たちはミリセントを育てた。


朱い戦乙女が何者なのかはわからない。

腐敗の女神の側近だろうか。


見捨てられた腐敗の眷属たちは、

マレニアに認められるために

献上品を用意しようと考えたのかもしれない。


ミリセントが再誕する機構は不明。

マレニアが腐敗の女神となった時に再誕するという。

腐敗の律に基づいたシステムなのだろうか。


あるいはマレニアの分け身である故に、

マレニアの女神化に呼応するように

再誕するということだろうか。


ミリセントの義手

素晴らしき裏切りの絶望により

蕾たる彼女は、色めくとなった

そして、いつか再誕するだろう

美しき、朱い戦乙女となって


いずれにせよ、ミリセントに裏切りの絶望を贈るため、

蟲たちは彼女を育てた



必要なものは旅だった。旅は人を成長させる
しかし彼女の宿す腐敗はあまりに強く、
彼女の身体と、記憶を蝕んでしまう
そのため蟲たちは、ミリセントの身体を蝕む腐敗を抑える術と
裏切りを色濃くするための、絆を育む出会いを求めた



ゴーリーのセリフ

貴方様、ありがとうございました

あの針を、ミリセントに渡して頂けたのですね

ああ、これで、あの娘も旅立つことができるでしょう

自分の運命に、正しく向き合うことができるのです


ゴーリーはミリセントに旅をさせたかったようだ。


ミリセントのセリフ

私の身体の内には、朱い腐敗が蠢いている

…これは呪い。人が触れるべきものではないんだ


ゴーリーのセリフ

もっとも、腐れ病は記憶を壊しますからな

私のことなど、もう覚えてもいないでしょうが


強すぎる宿痾は彼女を蝕んでいく。



蟲たちの集合精神は『ゴーリー』という
一つの人物像を形成する
そして彼女に手を差し伸べんとする、
善良な者との出会いを待った




ゴーリーについて



ゴーリーのセリフ

貴方様、またお会いしましょう

蟲は何匹もいるのですから




ゴーリーを殺害すると蟲の姿になるが

何度でも甦る。

複数の蟲が一つの人格を形成していると考えられる。


ゴーリーのセリフ

ミリセントは、そこに見えるサリアの街を抜けた先、

崖の上の教会に臥せっています

彼女を、いいえ彼女の腐れ病を神と奉る、

無知な蟲共に傅かれながら

あまりなことだと思われませぬか。

あの娘に、何の咎も無いというのに


蟲はいくつかの

コミュニティを形成していたと思われる。


1.エオニアの沼で、ミリセントを

朱い戦乙女と為そうとする者。


2.ミリセントを護り、

腐れ病そのものを神と奉る者。


3.聖樹にて、マレニアを腐敗の女神と崇める者。


4.腐れ湖で、封じられた腐敗の神を崇める者。


それぞれのコミュニティごとに集合精神を

形成しているのだと考える。


集合精神:複数の個体が

ひとつの意識を共有している状態。SF的概念。


ゴーリーとミリセントの設定は

エドワード・ゴーリー:著

「蟲の神」がオマージュと噂される。



エオニアの沼を訪れた【褪せ人】は、ゴーリーと出会う
そしてゴーリーの持ちかけた取引に応じ
『無垢金の針』を手に入れる



ゴーリーのセリフ

おお、お待ちしておりましたぞ

私はゴーリー。かつては、賢者などと呼ばれておりました

…貴方様に、是非にお願いがあるのです

エオニアの朱い沼を超え、なお壮健な褪せ人様に

勿論、ただでとは申しません

私の願いを聞いてくださるのであれば…

お教えしますぞ。そこに見える、サリアの街の秘密を

「願いを聞く」

おお、我が願いを聞いて頂けますか

実は貴方様に、ひとりの娘を、癒して頂きたいのです

娘の名はミリセント。そこに見えるサリアの街を抜けた先

崖の上の教会で、腐れ病に侵され、臥せっているのです


ゴーリーのセリフ

ミリセントの腐れ病は、不治の業病です

かつて黄金樹華やかなりし頃、

最も神に近いデミゴッドですら、

それを治すことはできませんでした

しかし、抑えることはできるのです

…貴方様には、そのための針を探して頂きたいのです



その針は、かつてミケラがマレニアに贈った、
神の干渉を抑えるための呪具だった
ラダーンとの戦いの際に、マレニアの身体から抜け落ち
エオニアの沼に落ちていたものを、
ラダーンの配下が回収していたのだった



無垢金の針

繊細に紡がれた無垢金の針

だが、それは真ん中から折れてしまっている

外なる神の干渉を避けるための呪具であり

不治の宿痾、腐れ病を抑えるという


呪いを抑える力もまた呪いであるということだろうか。


この針はラダーンが率いた

赤獅子軍の宿将オニールが持っていた。

ラダーンの腐敗を抑えるためなのか、

それとも自分の身体に針を入れていたのかはわからない。


宿将の軍旗

もはや主の姿無き、腐敗した戦場跡で

それでも、宿将オニールが掲げ続けた旗

老人は只一人、あの戦を誇っていた


ミケラの針

外なる神の干渉を退けるため

ミケラが紡ぎあげた無垢金の針のひとつ


無垢金の針を紡ぎあげたのはミケラ。



針は折れていたが、ゴーリーなら直せるのだと言う
時間を置いて受け取りに向かうと、
たしかに針は直っていたが、べったりと血の跡がついていた

それは蟲の血だった
ミケラが聖樹を為すため己の血を注いだように
ミリセントが朱い花を咲かせるための補助をする、邪な痕跡だった



無垢金の針(修復後)

折れたそれを、賢者ゴーリーが修復したもの



折れた部分にが付いている。

血を用いて修復したのだろうか。


ミリセントのセリフ

君には申し訳ないことだが…

あの針を、抜いてしまったからな

悪意の主に伝えてくれ

私は、私でない何かとして咲くくらいなら

私のまま、腐りゆくことを選ぶとな


無垢金の針(ミリセントからの返却時)

繊細に紡がれた無垢金の針

ミリセントが、その身体から引き抜いたもの

邪な血の跡はなく、僅かな露に湿っている



ミリセントから返却された針。

血の跡はなくなっている。


針についた血はゴーリーの悪意であった。


聖血の木の芽

鮮血を含んだ、育つことのなかった若芽

かつて、幼き聖血を与えられ育てられた若芽

その原種であるという


これはミケラのことなのだろう。

血によって聖樹を聳えさせたように

蟲の血が朱い花を咲かせる補助をしたのかもしれない。



ゴーリーに頼まれた【褪せ人】は、
腐れ病の教会で臥せるミリセントの元へ向かうと
無垢金の針を手渡す
針を身体に入れると、朱い腐敗は蠢きを止めた
宿痾は抑え込まれ、
ミリセントは朧げに宿命を思い出す
マレニアの元に向かわなければならないと、たしかにそう感じた
そして彼女は、衝動に駆られるように旅立って行く



ミリセントのセリフ

あの針を身体に入れてから、朱い腐敗は蠢かなくなった

悪夢を見ることもなくなったし…、

まだ信じられぬことだが、しっかりと動くこともできる


ミリセントのセリフ

私は、旅に出ようと思う

あの針を身体に入れてから、朧げに思い出してきたんだ

自分の宿命


宿命とは、朱い花を咲かせることを

指していたかもしれない。

腐敗に記憶を壊される前に、

ゴーリーからそういった教育を受けたのかも。




「無垢金の針」入手前のエオニアの沼にて

ミリセントが侵入してくる。


おそらくこの姿が

本来のミリセントなのだと考える。

腐れ病で記憶を失うより以前の、

宿命に生きた彼女なのだろう。


右腕を失っていない。

腐れ病に壊される前なのだろう。


しかしこの闇霊に侵入される前に

教会で臥せるミリセントに

会いに行くこともできるのだが、

そちらは右腕を失っている。


これは教会に臥せるより

過去の姿なのかもしれない。



ミリセントのセリフ

私は今、マレニアの足取りを追っている

ケイリッドの野、将軍ラダーンとの戦いで、

腐敗の力を解放した後

何処かに消えてしまった彼女に、会いたいんだ


マレニアを探し旅立っていく。



【褪せ人】は旅の中で、幾度もミリセントと再会する
時には彼女へ義手を贈り
時には彼女と共に闘った



戦乙女の義手

隻腕の戦乙女が用いたという黄金の義手

極めて精巧であり、鍛錬と才能があれば

本当の腕のように扱えるだろう

日陰の城主マレーマレーは

これを抱き、彼だけの女神を感じていた


ミリセントのセリフ

君、この義手は…

私に譲ってくれるというのか?

…感謝する

君には、世話になるばかりだ

…だがもし、この義手が私に扱えるのなら

また剣を振るえるかもしれない


ミリセントのセリフ

君、また会えたな

譲ってもらった義手、素晴らしいよ

まるで自分の腕のように、剣も振るえる

…君の前でいうのも烏滸がましいが、剣だけは自信がある

だから、君が必要な時は、戦いに呼び出して欲しい


マレーマレーが持っていた義手は、

破砕戦争でマレニアが失ったものと思われる。

ストーリートレーラーでマレニアは

ラダーンに右腕を吹き飛ばされている。


ミリセントのセリフ

まさかこんなところで会うとはな

君は、一体何を…

いや、君は君だ。私にとってはそれでいい

また必要な時は、戦いに呼び出して欲しい


何度も出会い、共に戦う。

信頼関係が築かれていく。



互いの旅が重なるほどに、二人は絆を強くしていく
聞けば、彼女には目的があるのだという
マレニアのものだった意志を返したいと…
それは蟲に与えられた宿命とは異なる、
ミリセント自身が抱いた人としての意志だった



ミリセントのセリフ

実は、私はマレニアの血縁のようなのだ

私が彼女の子なのか、妹なのか、

あるいは分け身なのか、それは分からない

けれど確かに、彼女との間に、近親の繋がりを感じるのだ


ミリセントのセリフ

私はマレニアに、返したい

かつてマレニアのものだった意志を

朱い腐敗の呼び声に、人として抗う矜持を

あのラダーンに伍するために、

彼女が打ち捨てた戒めを


これは、身体に入れた無垢金の針を返すことを

指していると思われるが、

それだけでなく、そこには意志を返すという意味も

含まれると考える。


上記のミリセントの言葉をゴーリーに伝えると、

このように話す。


ゴーリーのセリフ

ほう、そうですか。あの娘が、そんなことを…

如何にもミリセントらしい、幼い言葉ですな

しかし、よいではありませんか

なんであれ母に、マレニア様に近づくのはよいことです

それが彼女たちの、運命なのですから


この時語ったミリセントの言葉は、

ゴーリーの狙いとは異なるのだろう。

ゴーリーはミリセントを侮っている。


もしかしたらミリセントは旅の中で、

ゴーリーから与えられた宿命を思い出したのかもしれない。


しかし朱い戦乙女になるという与えられた宿命でなく

ミリセントは、人として生きて死ぬという、

自分自身が抱いた意志を選択したのでは。



こうして、ミリセントは成長し、朱い花を咲かせる準備は整った
ゴーリーは、ミリセントの元に四姉妹を手引きする
そしてマレニアの袂、エブレフェールの聖樹にて
姉妹たちはぶつかり合う



腐敗翼剣の徽章

腐敗の女神に仕える、戦乙女たちの徽章

四姉妹は、エオニアの沼に生まれ落ち

ゴーリーの手引きにより、聖樹へと至った 

だが彼女たちは、出来損ないの蕾であった


ゴーリーのセリフ

あの娘、ミリセントは、蕾なのです

まだ硬く、未熟ではありますが、何れ艶やかに花開く

楽しみなことではありませんか

あれは私が見た中でも、最上の蕾なのですよ

姉妹たちも、あの娘の前では色を失うでしょうて


ゴーリーのセリフ

あの娘、ミリセントと、

もうすぐお別れかと思いましたら

なぜか涙が零れましてな

あの娘は、もうすぐ出会うのですよ。彼女の姉妹に

そうすれば、きっと敗れ、花になってしまうのです

そこで、貴女様

もし、あの娘と姉妹たちの戦いに、

居合わせたのなら

姉妹たちに味方し、

ミリセントを殺しては頂けませんか

他ならぬ、貴方様の手で

ミリセントは、

貴方様を信頼しているようですからな

裏切りの絶望こそが、

蕾を、色めく花とするでしょう

そしてマレニア様が女神となったとき、

あの娘は再誕するのです

朱い戦乙女としてね



ミリセントと共に宿命に抗うか
ミリセントを裏切り、朱い花を咲かせるか
【褪せ人】は選択する



ミリセントに協力した場合



無垢金の針

繊細に紡がれた無垢金の針

ミリセントが、その身体から引き抜いたもの

邪な血の跡はなく、僅かな露に湿っている


僅かな露とは、花弁に付いた水滴のように

ミリセントがマレニアに返したかったものを

表しているのかもしれない。


ミリセントのセリフ

けれど、私はもう、ここまでのようだ

君には申し訳ないことだが…

あの針を、抜いてしまったからな

…悪意の主に伝えてくれ

私は、私でない何かとして咲くくらいなら

私のまま、腐りゆくことを選ぶとな


ゴーリーのセリフ

ああ…

…ミリセント、わが娘よ

…なぜ、針を抜いたのですか

もう少し、ほんの少しで…、最上の花と咲いたものを

…拒絶するのですか?マレニア様と同じように

我ら、朱い腐敗の子らを


ミリセントは人として生き、死ぬことを選択した。


そして【褪せ人】がマレニアの朱い花に

無垢金の針を返す。



マレニアは捨てた意志を取り戻し、

代わりに【褪せ人】へ「ミケラの針」を贈る。


ミケラの針

外なる神の干渉を退けるため

ミケラが紡ぎあげた無垢金の針のひとつ

狂い火を受領していても、それを鎮め

狂い火の王となる運命を回避できる

ただし、この針は未だ未完成であり

ファルム・アズラにあるという

時の狭間、嵐の中心でしか使用できない



ミリセントと敵対した場合



ミリセントのセリフ

ああ、君が、何故…

ずっと、そうだったのか?

ずっと私を、ただ、この時の、ために



ミリセントがいた場所に朱い花が咲いている。

裏切りの絶望は色めき、

ミリセントは朱い花を咲かせたのだろう。


朱きエオニア

朱い花が咲く度に、マレニアは腐敗する

それはもう二度咲いた

三度目に、きっと彼女は女神となる


そしてマレニアが腐敗の女神となるとき、

彼女は朱い戦乙女として再誕する。




ホーラ・ルーの物語



戦いの中で死した『ホーラ・ルー』に
再び祝福の光が灯る
ホーラ・ルーは、宰相の獣『セローシュ』を背負うと
エルデの王『ゴッドフレイ』へと戻り
狭間の地に帰還する

祝福は前王を最後に導いた
ゴッドフレイが狭間の地に戻った時、
全ての障害は【褪せ人】により取り払われていた
踏み均された道を悠々と歩き、前王は王都へと進む



ゴッドフレイの肖像

ゴッドフレイは、猛き戦士であった

けれど、王となるを誓ったとき 

沸々と滾り続ける戦意を抑えるため

宰相の獣、セローシュを背負ったのだ



褪せ人が黄金樹を燃やすまでの間、
ゴッドフレイは何をしていた?



ゴッドフレイは、褪せ人より後に甦ったのだと考えた。

要はマリカが、トーナメントのVIP枠として

待遇したのかも。

ゴッドフレイが王都に帰還した時には、

全てが終わっていたのでは。


マリカの言霊:第三マリカ教会

我が王よ、王の戦士たちよ。お前たちから、祝福を奪う

そして、その瞳が色褪せるとき、狭間の地を追放する

外に戦を求め、生き、そして死ぬがよい


マリカの言霊:巡礼教会

そして、お前たちが死した後、いつか奪ったものを返そう

狭間の地に戻り、戦い、

赴くままにエルデンリングを掲げるがよい

死と共に、強くあれ。王の戦士たちよ、

我が王、ゴッドフレイよ


本心では、ゴッドフレイに

再び王になってもらいたかったのかもしれない。



王都へ到着した時には、
すでに死のルーンは解放され、
拒絶の刺は焼け落ちていた
玉座にて倒れたモーゴットを見つけると、
亡骸を抱え、弔いの言葉をかける
そのままマリカの元へ向かうこともできたが
間もなく来るであろう、【褪せ人】のことを待っていた



ゴッドフレイのセリフ

久しかったな、モーゴットよ

…よくぞ、戦い抜いた

褪せ人よ

黄金に祝されぬ戦士よ

偉大なるエルデンリングは

確かに、ここにある

だが、私は帰ってきた

再び、それに見えるために

我が名はゴッドフレイ

最初のエルデの王として


 

力こそが王の故…
ここまで戦い抜いた【褪せ人】に勝たずして、何が王か
前王は誇りをかけて戦い
そして敗北する

己に討ち勝った【褪せ人】こそ王に相応しいと認め、
潔く前王は散るのだった



ゴッドフレイの王斧

エルデの王、ゴッドフレイの得物

褪せ人を率いた長征の戦いにより、半壊している

ゴッドフレイが王として振舞う誓いであり

後には、黄金の一族の象徴ともなった武器

かつて、力こそが王の故であった


ホーラ・ルーのセリフ

褪せ人よ…

その力こそ、王の故よ


【褪せ人】の力を認めたゴッドフレイは

王たるを捨て、一介の戦士ホーラ・ルーへと戻った。

そして王位継承権を賭け、戦いを挑んだ。



ゴッドフレイが修復ルーンを宿さなかった理由



ゴッドフレイにとっては、力こそが全てだった。

強い者が王となるのは当然の事だと考えたはず。


そのため、ゴッドフレイはこの世界に不満はなく

修復を求める意志も無かった。

そのため、修復ルーンを宿さなかったのだろう。


ホーラ・ルーという戦士は己の矜持に従った。

褪せ人に勝利した後に、ラダゴンに打ち勝ち、

再び王位を継承するという、

それ以外の道は選択肢に無かったのだろう。


つづく


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ぼくのかんがえたエルデンリング Part8(前編)

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