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2022年11月13日日曜日

ぼくのかんがえたエルデンリング Part4(前編)

 




本投稿は、動画の解説を

じっくり見たい方に向けたものとなります。



動画はこちらhttps://youtu.be/HaMhj3rsbDY



本考察は、エルデンリングの物語を断片的に考察するのではなく、

ひとつの物語として考察することを主旨としております。



枠線で囲ったものが本文(動画左側)です。

それに付随する解説(動画右側)を、下に記しています。




マリカは、エルデンリングを砕いたことで、
大過の罰として、黄金樹に囚われてしまう
それは同時に、身体を共有するラダゴンをも縛るのだった
しかしマリカを縛ろうともすでに遅く、
破片の飛散を留めることはできなかった




エンヤ婆のセリフ

女王マリカは、エルデンリングの宿主、その幻視を宿す者

すなわち神さね

けれど彼女は、エルデンリングが砕けた後、

黄金樹に囚われておる

神として、律の砕け、その大過の罰としてね



砕かれたエルデンリングの欠片は『大ルーン』となり、
王位継承権を持つ、デミゴッドたちの元へ散らばっていく
そしてマリカの子は、大ルーンの力に歪み、争いはじめる
こうして、『破砕戦争』が始まった




エンヤ婆のセリフ

ああ、大ルーンなら、デミゴッドたちが持っておるよ

エルデンリングの宿主、神たる女王、マリカの子供たちがね

彼らは皆、大ルーンの力に歪み、争い…、

だが誰も、エルデの王にはなれなんだ


マリカの言霊:外廓の戦場跡

デミゴッド、我が愛し子たちよ

お前たちはもう、何者にもなれる。王であれ、神であれ

そして、何者にもなれぬ時、お前たちは見棄てられる

そして贄となるのだ


破砕戦争の宣言と思われる。



王都の地下に囚われていた『モーゴット』は、
大ルーンという力を得て、生まれて初めての自由を手にする
しかしモーゴットは祝福なき忌み子と呼ばれ、
虐げられてなお、それでも黄金樹を愛した
黄金樹の守人となり、外なる脅威には『夜の騎兵』を率いて
祈祷で作られた身体で狩りに出た
素性を隠し『マルギット』を名乗ると
数多の英雄を狩り、
忌み鬼と呼ばれるようになる




モーゴット



モーゴットの大ルーン

その大ルーンは、幹を持つ要の輪であり

それは二つの事実を示している

忌み王が、黄金の一族として産まれたこと

そして、確かにローデイルの王であったことを


忌み王の追憶

祝福なき忌み子として生まれ落ちてなお

モーゴットは、黄金樹の守人であろうとした

愛されたから、愛したのではない 彼はただ愛したのだ


忌み鬼のマント

忌み鬼、マルギットの装束

破砕戦争において、数多の英雄を狩った忌み鬼

黄金樹に挑み、王たる野心を抱く者たち

そのすべての悪夢である


夜騎兵の兜

葬送の馬に跨がった、夜の騎兵たちの装備

夜の街道をさまよう騎兵たちは

かつては、忌み鬼に率いられた

あらゆる戦士、騎士、そして英雄の死神である


マルギット撃破時のセリフ

覚えたぞ、褪せ人よ 野心の火に焼かれる者よ 

怯えるがよい。夜の闇

忌み鬼の手が、お前を逃しはしない


夜の闇、忌み鬼の手とは、

夜騎兵を指していると思われる。


マルギットを撃破すると、

祈祷のようなエフェクトが生じる。




マルギットとは、

王都を離れられないモーゴットが

祈祷で作り出した、

もう一つの身体のようなものなのだろう。



モーゴットと同じく、王都の地下に囚われていた『モーグ』は
大ルーンを手にすると、呪われた血で染めた
モーグは、生まれついた穢れを愛した
黄金樹を愛した兄弟とは、異にする道を歩み始める
そして地底に潜ると、そこで『真実の母』と見える
真実の母とは、忌み子の呪いの元凶であり
その正体は、信仰の弱まりにより姿を消した、太陽神であった
真実の母は、モーグを利用して、信仰の復活を目論む
そしてモーグの呪われた血に、炎を授けた


モーグ



血授

血の君主モーグの、聖なる祈祷

姿なき母の身体に腕を差し込み

その血炎を前方に撒き、炎上させる

地の底で、傷を望む真実の母に見えた時

モーグの呪われた血は、炎となった 

そして彼は、生まれついた穢れを愛したのだ


モーグウィンの聖槍

血の君主モーグの、三又の槍

新王朝の象徴となるべき聖槍

それは、呪われた血に力を与える

外なる神との交信の祭具でもある  

真実の母は、傷を望んでいるのだ

専用戦技「血授の儀」

聖槍を掲げ、姿なき母の身体を刺す戦技

三度まで刺し、刺す度に血の爆発を生じる


モーグの大ルーン

モーグは、モーゴットの双子の兄弟であり

その大ルーンもまた、似通っている

しかしモーグは、それを呪われた血で染めた

地の底で、生まれついた穢れを愛したのだ


真実の母は、モーグを利用して、

太陽信仰の復活を目論んだのかもしれない。


真実の母=太陽神説は、以前話したので割愛。



力を得たモーグは、地底に潜み、
新たなる王朝の開闢を計画するのだが
しかしそこで、『写し身の雫』と邂逅する
かつて永遠の都が創造した人造生命…
写し身はモーグを模倣すると、両者は戦いに発展
そして、モーグは敗北する
写し身の雫はモーグを模倣し、『血の君主』を名乗ると
モーグに倣い、王朝の開闢に向けて行動していく
しかし写し身に’’意志’’は無く、
紛い物の王朝が作られていくこととなる




血の君主



純血騎士褒章

血の君主の築かんとする新しい王朝

モーグウィンの栄誉ある騎士の証



モーグは死んでいる?


ギデオンのセリフ

私と円卓が、まだ居場所を知らぬデミゴッドは、4人いる

~中略~

そして、血の君主と呼ばれる何者か


ギデオンのセリフ

ほう、血の君主とやらは、そんなところに潜んでいたか

我ら褪せ人を血の指となし、

王朝復古をうそぶく誇大妄想家には、相応しい穴倉だな

ずっと、潜み続けていればよい。

そうすれば、妄想は見果てぬ甘い夢のままだ


デミゴッドの居場所を

執拗に探っていたギデオンが、

モーグのことだけは頑なに名前で呼ばない。


百智と呼ばれる男が、

モーグというデミゴッドの存在を

認めていないかのような印象を受ける。

まるで、最初からいないとでも言いたげに。

あるいは、すでに死んでいると

識っているようでもある。



夜巫女の双冠

大古、大いなる意志の怒りに触れ

地下深くに滅ぼされた、ノクスの民は

偽りの夜空を戴き、永遠に待っている

王を。星の世紀、夜の王


血の君主が居所とした地底には、

ノクスの民が創り出した

偽りの夜空が浮かんでいる。

そしてノクスの民は、夜の王を待っている。




血の君主が閨とした神殿は、

偽りの夜空を展望できる場所にあり、

まさに、王が君臨するに相応しい。

ノクスの民が待ち続けた夜の王とは、

血の君主のことなのでないかと考えた。


写し身の雫の遺灰

召喚者の姿を模倣し、戦う霊体

ただし、その意志までは模倣できない

永遠の都が、王を創らんとした遺物である


銀雫の殻

銀の雫は生命を模倣する

模倣はやがて再誕となり

いつか、王になるのだという


血の君主が写し身の雫だとしたら、

まさに、模倣により生まれた王である。


しかしそこに築かれたのは、

夜の王からは程遠い、太陽神再誕の土壌であった。




褪せ人がノクローンを訪れた時、

写し身の雫が襲い掛かってきた。

写し身は、こちらが強大な力を持つほど

恐ろしい脅威へと変わる。

同様にモーグも襲われ、負けてしまったのでは。



血の君主は、

モーグの身体と魂を模倣しているにすぎず、

意志=心を模倣することはできない。

こうして、意志の伴わない王朝が

築かれていくこととなった。



偽りの夜空を戴く、偽りの夜の王。

そして夜空の下で、

信仰を集めんと欲する真実の母=太陽神。

虚構で固められた王朝はまさに、

ギデオンの言う、

誇大妄想家の見果てぬ甘い夢だろう。



写し身に敗れ、死したモーグは
呪われた血を愛し、黄金樹へ還ることを拒んだ
やがて狭間の外で転生し、
忌み子の心を宿す『糞喰い』が産まれる




その後のモーグ



モーグの大ルーン

モーグは、モーゴットの双子の兄弟であり

その大ルーンもまた、似通っている

しかしモーグは、それを呪われた血で染めた

地の底で、生まれついた穢れを愛したのだ


ヘルフェンの尖塔

霊界において死者の道標となる灯火の樹

ヘルフェンの黒い尖塔を模した大剣

その灯火は祝福に似て

英霊だけが、それを見ることができるという


英霊には、霊界への道標が見える。

モーグなら、黄金樹に還るを拒むこともできただろう。



糞喰いはモーグなのか?



忌み兜

それは彼の心象風景の現れであり

姿見に見た、己の真の姿であるという

忌み子の心、そうでない姿

こんなにも苦しいことがあるものか

だったら全て、呪われるがいい


糞喰いは、健全な身でありながら

忌み子の心を宿している。

転生する前、忌み子だったのだろう。


忌み鎧

太陽のメダルは、かつて彼が見た導きであり

その先でいつか見える、輪の似姿であるという


太陽は、かつて見た導きだという。

それはまるで、モーグの血に炎を授けた、

真実の母との邂逅のようだ。



忌み子とは太陽神の呪いであり、

太陽神とは、

モーグの血に炎を授けた、真実の母である。

そのように考えると、

糞喰いの謎とモーグの謎が符号する。



地上では、マルギットと夜の騎兵が、
野心を抱く不穏な者たちを狩り続けていた

黄金の一族の末裔、『ゴドリック』は
王都を追われると、『擬態のヴェール』で民衆に紛れ、逃走する
そしてラダーンに怯え、ストームヴィル城に閉じ籠る
ゴッドフレイの遠い子孫にあたるゴドリックは、
神の血は薄く、デミゴッドの中でも弱かった
しかし偶然にも、ゴドリックは力を手にすることとなる
ストームヴィル城の地下深くには、大樹根を通じて芽生えた
死王子ゴッドウィンの諸相が表出していた
そしてそこに、本来ゴッドウィンに与えられるはずだった
大ルーンが眠っていたのだった
ゴドリックは、ゴッドウィンの大ルーンを盗んだ
そして力に歪み、破砕戦争に参入する




ゴドリック



ケネス・ハイトのセリフ

そもそもゴドリックなど、君主の名に値せぬ余所者よ

王都から、女どもに紛れて敗走し、

ラダーンに怯えきって城に引き籠り


擬態のヴェール

ゴドリックが、王都ローデイルを追われた

大量に持ち出した秘蔵品のひとつであり

「マリカの戯れ」としても知られる


エンヤ婆のセリフ

デミゴッドたちは、皆が女王マリカの直接の子

ただ接ぎ木のゴドリックだけが、遠い子孫にあたり

故に神の血は薄く、最も弱かったのだから



ゴドリックの大ルーンは

ゴッドウィンの大ルーンなのか?



マリカが大ルーンを砕いた時、

大ルーンがデミゴッドに与えられた。

ラニにも与えられたのだが、すぐに棄てている。


ギデオンのセリフ

円卓は、居場所を探り続けているのだ

大ルーンを棄てたとされる、ラニ以外の3人の居場所をな


魂だけのラニが、大ルーンを得ているなら、

肉体だけのゴッドウィンにも、

大ルーンは与えられているはず。




ストームヴィル城の底には、

ゴッドウィンの諸相が表出していた。

ここに大ルーンがあったのかもしれない



大ルーンには、形状に特徴があり、

家系ごとに異なる。





ラダゴンとレナラの家系は、

エルデンリングの三つの輪の内、

右側に位置する大ルーンが割り振られている。




ラダゴンとマリカの家系は、左側に位置する





そして、ゴッドフレイとマリカの家系には、

輪の中央に位置する

大ルーンが割り振られている。


ゴドリックの大ルーン

その大ルーンは、要の輪とも呼ばれ

エルデンリングの中心に位置していた

エルデの王、ゴッドフレイとその子孫たち

黄金の一族は、最初のデミゴッドであったのだ




ゴドリックの大ルーンは、要の輪とも呼ばれ

エルデンリングの中心に位置する。

ゴドリックが持つには、あまりに相応しくない。



そもそも、遠縁のデミゴッドであるゴドリックに

大ルーンが与えられたのかも疑問が残る。


王都に帰るため、接ぎをはじめとする

あらゆる手段に手を染めたゴドリック。

力を欲するあまり、

ストームヴィル城で偶然見つけた

ゴッドウィンの大ルーンを

盗んだのではないだろうか?


そう考えると、ゴドリックの大ルーンが

異様に強い理由として納得できる。

(弱者だからこそ誰よりも力を欲した

ゴドリックの願望を、

大ルーンが叶えたためとも考えられるが)



ゴドリックの大ルーン

エルデの王、ゴッドフレイとその子孫たち

黄金の一族は、最初のデミゴッドであったのだ


ゴドリックの大ルーンの下段のテキストは、

黄金の一族について説明している。

ゴッドウィンは黄金の二つ名で呼ばれた。



大ルーンは、聖樹の地エブレフェールにいる、
神人の双子にも与えられた
ミケラは、繭となり動けない自身に替わり、
マレニアに破砕戦争に参入するよう求める
マレニアはこれに応じ、ミケラの刃を名乗り、参戦を約束する
そしてミケラは、マレニアが不在となる隙に、
万が一にも、大ルーンが奪われないようにと
己の大ルーンを、マレニアに預けた
さらにそれを、レナラの抱える琥珀のタマゴに隠すように頼んだ





なぜマレニアは、破砕戦争に参加したのか?


エルデンリングを、ミケラの聖樹の律に

利用しようと考えたのかもしれない。



産まれなき者の大ルーンは、ミケラの大ルーンなのか?



産まれなき者の大ルーン

満月の女王、レナラの抱く琥珀のタマゴ

産まれなかったデミゴッドの大ルーン

「産まれ直し」を完全なものにする

レナラの産み直した子供たちは

皆脆弱であり、また短命である

それは完全ではなかったのだ





この大ルーンは、

マレニアの大ルーンと形状が一致する。

また、大ルーンには

デミゴッドそれぞれの特徴が表れる。

マレニアの大ルーンは腐敗しており、

モーグの大ルーンは血に濡れている。

産まれなき者の大ルーンは、一回り小さく

永遠に幼いミケラと特徴が一致する。


大ルーンの記述にある

「産まれなかったデミゴッドの大ルーン」とは、

''繭から''産まれなかったデミゴッド

…と解釈する。



大ルーンを受け取ったマレニアは、
貴腐の騎士を率い、リエーニエを南進
道中で、レアルカリア学院のレナラの元へ向かうと、
ミケラの大ルーンを、人知れず預けていく

その後、レアルカリア学院は、
破砕戦争への不干渉を貫くことを理由に
その門戸を、魔法の鍵で閉ざすのだった
学院の虜囚でありながらも、
産まれ直しにより実権を握っていたレナラ
彼女は未だ、ミケラの支配下にあった
すべては、ミケラの大ルーンを守護するため
予告なく閉められた扉は、トープスをはじめとする魔術師を、
学院の外で孤立させるのだった




貴腐騎士の兜

破砕戦争において不敗を謳われた

貴腐の騎士たちの翼の兜

彼らは、マレニアと共に戦うことを望み

ゆっくりと腐りゆくを受け容れた

故にこそ、その戦いは熾烈であった



 

マレニア南進の碑

ミケラの刃、貴腐の騎士

その翼を阻むものなし


マレニアはリエーニエを南進した。


この時、レアルカリアの横を通過している。

道中でレナラの元へ向かうことは

可能だったと考える。



トープスのセリフ

破砕戦争において不干渉を貫くために

学院は、王都に向かう東門と、

この地に繋がる南門を、共に魔法で封印したのだ


誘惑の枝

神人ミケラは、あらゆる者から愛された

愛するを強いることができた


ミケラがレナラを洗脳していたなら

大ルーンを渡した後で、

学院に鍵をかけることもできただろう。

なぜなら学徒たちは、

レナラの産まれ直しに依存していたのだから。

レナラの指示通りに動く駒がいて不思議ではない。


学院の鍵は予告なく閉められており、

トープスをはじめとする下級魔術師は

帰ることができなくなっている。

つまり学院が鍵をかけたのは、

ミケラの大ルーンを護るためかもしれない。



そしてマレニアは、リエーニエを南進していく
ゴドリックはマレニアを見るや侮り、挑むが、
返り討ちにされてしまう
そして服従を誓い、許しを請うた
その姿はマレニアの歯牙にもかからず、悪運強く見逃される

圧倒的な力の前に敗北したゴドリックは、
もはや手段を選ばなかった
おぞましい『接ぎ』に力を求めると、
死肉を漁り、奪った四肢を自分の身体に接ぎ足していく
それは、血縁である『ゴストーク』の左腕をも奪い取り、
接ぎ足すという、醜い有様だった




接ぎ木のゴドリック



ケネス・ハイトのセリフ

そもそもゴドリックなど、君主の名に値せぬ余所者よ

王都から、女どもに紛れて敗走し、

ラダーンに怯えきって城に引き籠り

マレニアを侮り、敗れ、その足指を舐めて服従を誓う

まったくもって惰弱な、恥ずべき男よ

いかに名家とて、

黄金の一族、ゴッドフレイの血は、いかにも薄いと見える


接ぎ木の追憶

弱き男は、おぞましい接ぎに力を求めた

兵士たちよ。いつかまた、共に帰らん

黄金の麓、我らの故郷に


ゴドリックは故郷に帰るために力を求め、

生き残るためなら手段を選ばなかった。



ゴストークは、ゴドリックの血縁だった?



ゴストークのセリフ

使えないな

これも これも、貧相だ

所詮は雑兵ということか

ああ、これも細すぎる




ゴストークは死体を漁っている。

ゴドリックの接ぎに使う素材を、

集めることを強いられたのだろう。

ゴストークに左腕は無く、

接ぎに使われたと推測することもできる。


ゴストークのセリフ

哀れなものだな、惰弱な君主よ

人を散々こき使って、接ぎに接いでこのざまか

よくも、俺を、貶めたな!


ゴストークのセリフ

こいつは、ゴドリックは、散々俺を貶めたからな

相応しい報いを、くれてやっていたのだ

しかし、因果とは確かにあるものだな

醜い姿、醜い心にお似合いの、醜い結末じゃあないか




ゴドリックの死体を踏みつけ、

怒りをあらわにしている。

この時、「貶めた」という発言をしているのだが、

(見下す、さげすむという意味)

君主が配下に、過酷な任務を命じたとしても、

それは主従の関係のもとに成り立っており、

貶めたとは表現しない。



ゴストークは、元々は

ゴドリックの配下ではなかったのだろう。

もっと高い位にいたが、ゴドリックに侮られ、

雑兵のような役割を強いられた。

それ故に、ゴストークは

貶められたと感じたのでは?


Godfrey   ゴッドフレイ

Godrick   ゴドリック

Gostoc     ゴストーク


イニシャルがGから始まる法則性が、

ゴッドフレイの血筋である可能性を示唆している。

ゴストークはゴドリックの血縁だったが、

貶められて、死体漁りを強いられたのかもしれない。



ゴドリックは接ぎにより力を得ると
同じく傍系である弱きデミゴッドたちを集めて、
君主連合を結成
故郷の地を踏まんと、王都へと進軍する

ところがこの『第一ローデイル防衛戦』は
君主連合が内から瓦解したことで終結する
ゴドリックは、再びストームヴィル城へ敗走
城に籠り、さらなる力を得るための接ぎを続ける
そして、共に末裔たる竜の力をも、接ぎに求めるのだった




第一次ローデイル防衛戦

君主連合、内から瓦解し敗軍となる

血の陰謀、その痕跡あり


古竜の騎士、クリストフ

第一次ローデイル防衛戦において

接ぎ木のゴドフロアを捕らえた功により

英雄として還樹を賜っている




ゴドフロアもまた、ゴドリックの血縁と思われる。



血の陰謀とは何だったのか?



確たる証拠は何もないが、

ゴストークが裏切ったのかもしれない。

血縁者の陰謀により、

君主連合は瓦解したのかも。



あるいは、血の君主の干渉という見方もできる。

ケネス・ハイトの居城を奪った

ゴドリック軍の騎士長が血に狂っており、

倒すと戦灰「血の斬撃」を落とす。


血の斬撃

血の君主の分け与える力、血盟戦技のひとつ


ケネス・ハイトのセリフ

褪せ人よ、お主に頼みがある

ここより南、霧の森の先にある、

我が砦を取り戻してほしい

ストームヴィルから派遣された騎士長が、

愚劣にも、血に狂ってしまったのだよ


また、第一次ローデイル防衛線の碑から

すぐ近くに、第二マリカ教会があるのだが、

「純紫の血指、エレオノーラ」が侵入してくる。


君主連合の中に、血に狂った者がおり

内側から瓦解したのかもしれない。

しかし特に根拠はないので、

血の陰謀の謎に答えは示せそうにない。



それでも血の君主の陰謀という線で考察するなら、

その裏にはミケラがいるのかもしれない。

ミケラの洗脳により操られた血の君主が、

ゴドリックの兵を血に狂わせ、

君主連合を崩壊させた。


ミケラには、ゴッドウィンを再誕させるという

目的があった。

それは、黄金樹に刻まれる追憶を元に、

霊廟の魂無きデミゴッドを器にして為される。


ゴッドウィンが再誕するまでの間、

黄金樹が必要であり、

王都の秩序が崩れることを良しとしなかった。


そのため裏から第一次ローデイル防衛線に介入し、

君主連合を瓦解させた。

などと考えてみた。


破砕戦争を膠着させ時間を稼ぐことこそが、

ミケラの狙いだったのかもしれない。



竜を接ぐゴドリック




ゴドリックのセリフ

共に末裔たる竜

お主の力、きっと

我を高めようぞ


解釈次第だが、

竜とゴドリックは、祖先が同じ。

つまり、マリカは古竜の子孫である。

という解釈もできる。


宵眼の女王とプラキドサクスの交わりにより、

マリカや、竜が産まれたという説と一致する。


竜とは古竜の子孫なので、

単にそれを指しているだけかもしれないが。



進軍するマレニアは、ケイリッドの地にて、
最強のデミゴッドと謳われる
『ラダーン』と一騎打ちとなる
ラダーンの強大な力に圧されるマレニアは、
身体の内で蠢く、朱き腐敗の呼び声に応じる
マレニアは、人として抗う矜持を捨て、
腐敗の神の力を解放
エオニアに、朱い腐敗の大花が咲き誇る

マレニアは、ラダーンと相討ちとなる
貴腐の騎士フィンレイは、眠れるマレニアを抱え
聖樹へと帰還する




エオニアの戦い



ストーリートレーラー

星砕きの英雄、将軍ラダーン

ミケラの刃、欠け身のマレニア

最も強かった二人が

最後に戦い

遂に誰も勝たなかった


ミリセントのセリフ

私はマレニアに、返したい

かつてマレニアのものだった意志

朱い腐敗の呼び声に、人として抗う矜持を

あのラダーンに伍するために、彼女が打ち捨てた戒め


マレニアはラダーンに伍するため

腐敗の呼び声に応じ、

人として抗う矜持、意志を捨てた。


朱きエオニア

朱い花が咲く度に、マレニアは腐敗する

それはもう二度咲いた

三度目に、きっと彼女は女神となる


一度目はエオニアの沼で咲いた。

二度目は褪せ人との戦いで咲く。




エオニアの戦い

ラダーン、マレニアと相討ち

朱い腐敗の花が咲き誇る


貴腐の騎士、フィンレイ

フィンレイは、エオニアの戦いの生き残りであり

眠れるマレニアを聖樹に持ち帰った英雄である

彼女は、たった一人、あらゆる敵を退けながら

遙かな道を歩んだのだ



一方ラダーンは、その身を腐敗に蝕まれ、正気を失ってしまう
敵も味方も関係なく、死体を喰らい
空に慟哭するのだった




その後のラダーン



ジェーレンのセリフ

将軍ラダーンは、ずっと、さまよっている

マレニアの朱い腐敗に、体の内から蝕まれ、正気を失い

かつての敵、そして味方の死体を集め、犬のように喰らい

空に慟哭しているのじゃ



それだけに留まらず、朱い大花は、甚大な被害をもたらしていった
マレニアの腐敗は、ケイリッドの地をも蝕んでいく
エオニアの沼からは、女神の落とし子たる『腐敗の眷属』が湧き出る
さらに、マレニアがラダーンに、伍するために捨てた戒め…
その捨てた意志は、分け身となり、
『ミリセント』と、四姉妹を生み落とす




腐敗の落とし子



ギデオンのセリフ

星砕きの赤獅子、

将軍ラダーンは、圧倒的な武人だった

だが、リムグレイブの東に広がるケイリッドの野で、

マレニアの腐敗と相討った

以来ケイリッドは朱い腐敗に飲まれ

容易に近づくことすらできぬが…


ケイリッドの地は腐敗に蝕まれた。


蟲のグレイブ

エオニアの沼から湧いた、蟲たちの得物


蟲糸

朱い腐敗の地に蠢く、生白い蟲たちの技

蟲たちは、女神の落とし子である


蟲はエオニアの沼から生まれた。

女神とはマレニアを指すと思われる。


ミリセントのセリフ

実は、私はマレニアの血縁のようなのだ

私が彼女の子なのか、妹なのか、

あるいは分け身なのか、それは分からない

けれど確かに、彼女との間に、近親の繋がりを感じるのだ


ミリセントのセリフ

私はマレニアに、返したい

かつてマレニアのものだった意志

朱い腐敗の呼び声に、人として抗う矜持

あのラダーンに伍するために、彼女が打ち捨てた戒めを


マレニアはラダーンに伍するために

腐敗の神の呼び声に応じ、

人としての心=意志をエオニアの沼に捨てた。

マレニアが捨てた心は分け身となり、

ミリセントたちが生まれた。


ゴーリーのセリフ

ミリセントは、私が拾い上げたのですよ

まだほんの幼い赤子の頃、エオニアの沼でね


腐敗翼剣の徽章

腐敗の女神に仕える、戦乙女たちの徽章

四姉妹は、エオニアの沼に生まれ落ち

ゴーリーの手引きにより、聖樹へと至った 

だが彼女たちは、出来損ないの蕾であった


四姉妹とミリセントは

エオニアの沼に生まれた。



エオニアに産まれ落ちた蟲たちは、
マレニアの腐敗の律である、『爛熟輪廻の理』に魅せられた
蟲たちはミリセントを、腐敗の神と成すため暗躍していく




爛熟輪廻の理



ゴーリーのセリフ

マレニア様とラダーンが戦い、

エオニアに朱い大花が咲き誇った日から、

私は魅せられているのですよ

マレニア様と、その艶めかしい腐敗の律に。

爛熟輪廻の理にね


朱きエオニア

マレニアの腐敗の女神たる技

朱い花が咲く度に、マレニアは腐敗する

それはもう二度咲いた 

三度目に、きっと彼女は女神となる


3は神を表す数字。(三位一体)

腐敗の神の呪いを宿したマレニアは、

三度咲くことで腐敗の女神となる。


ミリセントも同じように、

三度咲くと腐敗の女神となると考えられる。



ゴーリー(蟲の集合精神と思われる)は

ミリセントを腐敗の女神と為すため暗躍する。


ゴーリーのセリフ

なんであれ母に、マレニア様に近づくのはよいことです

それが彼女たちの、運命なのですから


ゴーリーのセリフ

ミリセント、わが娘よ

なぜ、針を抜いたのですか

もう少し、ほんの少しで、最上の花と咲いたものを

拒絶するのですか?マレニア様と同じように

我ら、朱い腐敗の子らを



腐れ湖にいた蟲は何なのか?


蟲は、エオニアの沼で産まれた。

つまり、ラダーンとマレニアが

相討ったときに産まれている。




しかし、地底の腐れ湖にも、蟲がいる。

彼らは何者なのか?


ゴーリーのセリフ

ミリセントは、そこに見えるサリアの街を抜けた先、

崖の上の教会に臥せっています

彼女を、いいえ彼女の腐れ病を神と奉る、

無知な蟲共に傅かれながら


どうやら蟲の中にも、何を神と定めるのか。

宗派の違いのようなものがあるようだ。

腐れ湖の蟲は、マレニアではなく

地底に封印された、腐敗を崇めたのだろう。


腐れ湖の地図断片

エインセル河の下流に広がる腐れ湖は

外なる神の一体、その神性の

封印の地であったという



エオニアの沼で生じた蟲の卵が

地下水脈を流れて下流へ運ばれ、

腐れ湖に流れ着いたのかもしれない。




腐れ湖には、黄金樹の種子から生じたと思われる

爛れた樹霊がいる。

種子が水流に運ばれたとも考えられる。

水脈が地上と通じているのだろうか?




腐れ湖に封じられた腐敗と、腐敗の女神は、

厳密には異なる存在と思われる。


蠍の針

大蠍の針を刃となした短剣

朱い腐敗の毒が滴っている

封じられた、外なる神の遺物を用いた

異教の祭具であるという


「蠍の針」は、蟲が崇める箱に収納されている。

腐れ湖に封じられた、

腐敗の神にまつわる品と思われる。


青い踊り子

青衣の踊り子は、妖精であったという

妖精は、盲目の剣士に流水の剣を授け 

古き神、腐敗を封じたと伝わっている


かつて盲目の剣士は、腐敗の神を封じた。



まとめ


かつて盲目の剣士が腐敗の神を封じた。


腐敗の神に呪われたマレニアは、

腐敗の宿痾に蝕まれた。


エオニアの戦いでマレニアは人の心=意志を捨て、

腐敗の神の呼び声に応えた。

人の心を捨てたことでマレニアは神に近づき、

腐敗の女神の片鱗を見せた。

(金仮面卿曰く、神に人の心は不要)


そして捨てた意志から、

ミリセントたちが生まれた。


マレニアの腐敗の律に魅せられたゴーリーは、

最も腐敗に侵されたミリセントに目をつけ、

ミリセントを腐敗の女神と為そうとする。

(姉妹によって、宿痾の程度が異なるようだ)


一方で、ミリセントが抱える腐れ病を

神と奉る蟲が現れる。

また、腐れ湖には、

封じられた腐敗を奉る者も現れる。

何を神と定めるかは、蟲たちでも意見が分かれる。


封じられた腐敗の神≠腐敗の女神



そして灼熱の地には、最も野心に燃えるデミゴッドがいた
火山館の主『ライカード』は、
かねてより、黄金樹へ弓を引く好機を伺っていた
そして大ルーンを手にした時、背律の冒涜を誓う


ライカード



タニスのセリフ

黄金樹は褪せ人に、限られた力を漁り合うことを求めた

ライカードは憤った

黄金樹が、神が我らを愚弄するならば、

背律の冒涜を犯してでも、尊厳の反旗を翻す


…と話しているが、

ライカードは陰謀の夜に関与している。


冒涜の爪

陰謀の夜、法務官ライカードは

ラニから謝礼として片鱗を貰い受けた

いつか来る冒涜の時、黒き剣のマリケスに

運命の死たる黒獣に挑む切り札として


破砕戦争以前から、

黄金樹へ反逆の機を伺っていたことになる。

タニスの話は、褪せ人を

火山館に呼び込むための建前なのだろう。



ゲルミア火山に巣食う老蛇に、
ライカードは己が身と共に、大ルーンを喰らわせた
ライカードは大蛇の身体を乗っ取り、
永遠に生き、喰らい、成長し続ける異形と化す
しかし、ライカードの覇王の雄心は力に歪み、
下卑きった貪欲に堕した
王都軍による、火山館への進軍。『火山館攻略戦』は
名誉なく、終わりもない…
破砕戦争で最も凄惨な戦いとなったのだった




背律の冒涜



ライカードの大ルーン

そしてライカードは、冒涜の蛇に喰らわせたのだ 

己が身と共に、偉大なる大ルーンを


冒涜の君主の追憶

永遠に生き、喰らい、成長し続ける

そのために、ライカードは大蛇となった

我は知る。冒涜の道の遠き険しさを

罪を厭って歩めるものか


ライカードは大ルーンと己の身体を

大蛇に喰らわせ、乗っ取った。


世界喰らいの王笏

世界を喰らわんとする大蛇の王笏

冒涜の君主が、いつか掲げんとする象徴

その様は、大蛇に喰われたライカードが

臨死に垣間見た、未来の幻視であるという


大蛇に喰われたライカードの臨死体験が、

覇王の雄心を歪めてしまう

転機となったのかもしれない。


未来の幻視とは真実だったのだろうか?

褪せ人に敗れることとなるライカード。

ただの幻覚だったのかもしれない。


ライカードのセリフ

何者も、我を律せられぬ

蛇は、不滅よ


その後、タニスがライカードを喰らう。

タニスの肉体にライカードが宿り、

やがて世界を喰らう。

そんな未来もありえたのだろうか?



大蛇狩り

古い時代、不死の大蛇を狩ったとされ

大蛇と対した時、長き光の刃を生じる

覇王の雄心が、下卑きった貪欲に堕した時

騎士たちは、主を止める武器を探したのだ


蛇神の曲刀

古い蛇神の象られた曲刀

ゲルミアの、失われた信仰の祭具


不死の大蛇とは、蛇神のことだと考える。

ゲルミア騎士は、ライカードを止めるための

武器を探した。


ゲルミア騎士の鎧

今はもう、誰も掲げない紋章が描かれている

覇王の雄心が、下卑きった貪欲に堕した時

彼らは、仕えるべき主を失ったのだ


ゲルミア騎士は、もう誰もいない。




火山館攻略戦

穢れた者たち、疫病、冒涜

名誉なく、終わりもない惨戦




火山館攻略戦に参加したローデイル兵には、

狂い火を宿す者がいる。


シャブリリの介入があったのかもしれないし、

単に、狂い火を呼び込むほどに狂ってしまったと

いうことなのかもしれない。




味方の死肉を喰らう王都兵は、

戦場の異様さを物語っている。



ラニもまた、大ルーンを授かるが
神人たる宿命を拒んだラニには、不要なものだった
自ら大ルーンを棄て、継承権を放棄する
そして再び火山館に潜み、眠りにつくのだった


ラニの空白の時間



ギデオンのセリフ

円卓は、居場所を探り続けているのだ

大ルーンを棄てたとされる、ラニ以外の3人の居場所をな


ロジェールのセリフ

ラニは、破砕戦争において行方をくらまし、

以来その姿を見たものはいないとされていますが

もしかしたら、故郷たる城館に戻っているのかもしれません


行方をくらましたラニは

この時、火山館に潜んでいたのかもしれない。


「冒涜の爪」は、匿ったライカードへの謝礼だった。

火山館の鍵のかかった部屋に、ラニは隠れていた。

あの部屋だけ最後まで鍵が開かなかったのは、

ラニが鍵を持っていたからかもしれない。

(裏からは普通に入れる)




破砕戦争へ巻き込まれることを避けるため、

あえて姿を現し、

大ルーンを放棄する様を見せたのかもしれない。



デミゴッドの居場所を執拗に探るギデオン。

そのギデオンの配下の死体が

ライカードの元にあったのは、

ラニの居場所を探ろうとして

始末されたのかもしれない。


あるいはライカードがギデオンの元に

送り込んだスパイかもしれないが…

(背律者ヘンリクス)




ライカードのそばに

「瞳のサーコート」が落ちている。


瞳のサーコート

瞳の紋章は、百智卿ギデオンに仕え

彼の目であり、耳であった印である


しかし大ルーンを持たないラニに、

ギデオンはそれほど固執しなかったようだ。


つづく


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