金仮面卿・コリンの物語
輝ける金仮面
輝ける黄金の輪を模した仮面
黄金律原理主義の厳格なる探究者
金仮面卿が作り、残したもの
それは、かつて彼に訪れた圧倒的閃きであり
探求の先にあるはずの、輪の似姿であるという
コリンのセリフ
金仮面卿をご存じですか?
かつて褪せ人として、狭間の地の外にありながら
やがて来たる祝福の導きを正確に予見した、大学者様です
オープニングの金仮面卿は
エルデンリングの幻視を砂に描いているのだが、
傍らに、小瓶のようなものが見える。
これが金仮面卿の死因なのだろう。
金仮面卿は祝福の導きを予見し、
服毒自殺により、
自分の身で仮説を立証したのだろう。
預言者コリン
預言者の目隠し
不吉な予言により
迫害され、故郷を追われた者の目隠し
未来が見えるというのなら
道に迷うことなどあるまい
目など塞いで歩くがよい
預言者のローブ
重い金属の首かせは、目印である
誰もその言葉に、耳を傾けぬように
コリンのローブ
聖職者コリンのローブ
迫害され、だが預言を翻さなかった彼に
祝福の導きはもたらされた
以来、車輪の首枷を見るたびに、コリンは思い出す
疑わず、意志を曲げぬ先にこそ、導きがあるのだと
預言者は、不吉な預言により迫害され
故郷を追われている。
コリンも例外ではなかったようだ。
コリンの預言とは何だったのだろう?
火付け
不吉な預言に由来する祈祷
滅びの火は、黄金樹の禁忌であり
預言者は信仰の内にそれを垣間見る
そして、故郷を追われる
コリンは円卓にいる時から、
火の祈祷を販売している。
敬虔な黄金樹信仰者が
扱う祈祷としては相応しくない。
コリンの見た預言とは、
滅びに火に由来するものだと推測できる。
なぜ、信仰の内に預言を垣間見るのだろう?
コリンの見た預言とは、未来視ではなく
過去視なのではないかと考えた。
転生する魂にこびりついた記憶の残滓。
それは、エルデンリングが死を取り除くより前の
世界樹が聳えていた頃の記憶。
衝撃的な光景は、
当時を生きる人々に強く焼き付き、
転生して尚、その光景を垣間見る者が稀に現れた。
預言者とは、そういった存在だったのかもしれない。
しかし、敬虔な黄金律信仰者にとっては
黄金樹とは絶対の象徴であり、
過去に大樹が燃えたことがあるなど、
想像すらしないのでは。
だから彼らは、その光景は過去ではなく、
未来の預言だと解釈したのではないか。
あくまで私の考察での話だけど、
ミケラは、歩く霊廟の作り方を知っていた。
前世である宵眼の女王の記憶を失わず、
引き継いだのだと推測した。
ミケラの神の知恵とは、前代の神であった
宵眼の女王に由来するのでは。
マレニアの翼兜
兄さまが、約束を違えるはずがない
神の知恵、神の誘惑。ミケラこそ
もっとも恐ろしい神人なのだから
このように、前世の記憶を継承する者が
いたのかもしれない。
火の大罪
もっとも不吉な預言に由来する祈祷
預言者は、黄金樹を見上げ絶望する
もうすぐに、種火が滅びを燃え上がらせる
…黄金樹を焼くは、原初の大罪
人の身には決して許されぬことじゃ
黄金樹を焼くは、原初の大罪。
はじまりにおいて、大樹は一度焼けている。
王都に降り積もり灰は、その時のものだと推測する。
そうして祝福により甦ったコリンは、
信仰こそが黄金樹を
滅びの火から救うのだと信じたのかもしれない。
心折れた者
コリンのセリフ
ときに、貴方にはまだ、見えていますか?祝福の導きが
褪せ人:「見えている」
そうですか!よきことです
いえ、最近は多いのですよ。導きの見えない褪せ人が
けれど貴方は違いました
コリン撃破時のセリフ
祝福の、導きよ
何故、私には
解釈次第だが、
褪せ人に祝福が見えるのか探りを入れている。
自分と比較したのだと解釈した。
そして撃破時のセリフから、
コリンは、祝福の導きを失ったのだと推測できる。
コリンのセリフ
円卓にようこそ。私はコリン、聖職者です
二本指様が我らに与え給うた力、祈祷を伝えながら
黄金律を探求しています
いつか、この円卓に集う誰かがエルデの王となるとき、それを補佐し
正しい律の修復と、正しい治世がなされるようにと
コリンは、現黄金律に満足しており
修復を望んでいない。
足掻き続ける意志は無く、
王になる気概もない。
そのため導きは失われたのだろう。
コリンのセリフ
金仮面卿をご存じですか?
~中略~
その彼が、今は狭間の地にあり、独り黄金律を探求していると聞き
是非教えを乞い、その探求のお手伝いをしたいと、思っているのです
Dから聞いたのかも。
Dも黄金律原理主義者であり、
円卓ではコリンのすぐそばにいた。
コリンはエルデの王を補佐したいと
言ったかと思えば
金仮面卿の手伝いをしたいと言ったりと、
目的が定まっていない。
心を折られ、
寄る辺を探していたのだと察せられる。
金の腕巻き
かつての弟子たちが施した、最低限の装飾
彼らはもう、とうの昔に去ってしまった
金仮面卿は、弟子になど興味がないのだろう。
コリンのセリフ
先生は、ずっと思索に集中しておられます
そして私は、その指を必死で追い、記録しているのです
私はまだ、ほんの一部しか理解できていませんが…
分かるのです。これが私に与えられた、天職であると
黄金律は、この非才の私に、記録者の任を与えてくださったのだと
コリンにとって、
最も幸福な時間だったのかもしれない。
コリンのセリフ
黄金律は、女王マリカを唯一の神とする律です。それなのに…
マリカの二番目の夫、王配ラダゴンの名が、見出されたのです
ラダゴンとは、何者であるのか?
先生は、答えを得られずにいます
ラダゴンの正体を暴く回答。
この彫刻が無ければ、
秘密を暴くことはできなかった。
この名も無き高名な彫刻家は、
神の秘密に最も近い存在だったのだろう。
コリンのセリフ
実は…恐ろしい考えに捕らわれているのです
…先生の指に、その数理と旋律に
黄金律の完全性に対する疑いを…
決して許されるべきでない、傲慢を感じてしまうのです
ああ、そんなことがあるはずがない
あってよいはずがないというのに
私は、先生を信じきれないでいるのです
私は、おかしくなってしまったのでしょうか?
でも、もし先生がまだ、黄金律に忠実であれば
どうしてこんな禁忌の火の山に、入ろうなどと考えるでしょうか?
コリンは矛盾を抱えきれなくなっていく。
コリンのセリフ
ようやく、気付いたのですよ
先生は、ただの狂人でした
傲慢な誇大妄想を信じ込み、黄金律の完全を否定し
独りよがりな完全を為そうとする、信仰破綻者だったのですよ!
はははっ、なんと滑稽なことでしょう
見てください。あれほどに探求した完全が、
あのように燃えているのですよ!
あーはっはっはっ
この後コリンがいた場所には、鈴玉が落ちている。
本当に狂ったのなら、命を絶ちはしないだろう。
コリンは現実に耐えられなくなり、
自死したのかもしれない。
本作で一番報われない人物かもしれない。
完全律の修復ルーン
金仮面卿が見出したルーン
エルデの王が、壊れかけのエルデンリングを掲げる時
その修復に使用できる
それは、黄金律を完全にせんとする
超越的視座のルーンである
現黄金律の不完全は、即ち視座の揺らぎであった
人のごとき、心持つ神など不要であり
律の瑕疵であったのだ
超越的:神の感性
視座:物事を認識する時の立場
瑕疵:法概念としての欠陥
要約すると…
現黄金律が不完全なのは、
神の立場がコロコロ変わるからだ。
人の心を持った神は、律の欠陥なのだ。
ラダゴン=マリカという、
神の二面性を指していると考えられる。
あるいは、ラダゴンとマリカ。双方が、
人の心を捨てきれなかったことが原因だと
言及しているように解釈することもできる。
黄金律の大剣
黄金律原理主義を掲げた王配ラダゴンが
象徴として鍛え上げた
そこには、最初の妻レナラから贈られた
大剣の面影があるという
ラダゴンは、レナラへの想いを
断ち切れない一面があった。
弟子からすらも見放されようとも、
金仮面卿は最後まで己を貫いた。
足掻き続ける強い意志は、
金仮面卿が導いた、
黄金律原理主義の解という
回帰と因果によって説明される
形而上の概念に宿り
修復ルーンと成ったのだろう。
これらは全て金仮面卿の内で完結している。
フィアが呪痕に意志を注いだように、
外部に干渉する必要はない。
回帰と因果の円環+意志=完全律の修復ルーン
糞喰いの物語
忌み兜
角を切られた忌み子を模した、異形の兜
糞喰いの装備
それは彼の心象風景の現れであり
姿見に見た、己の真の姿であるという
忌み子の心、そうでない姿
こんなにも苦しいことがあるものか
だったら全て、呪われるがいい
忌み鎧
角を切られた忌み子を模した、異形の胴鎧
糞喰いの装備
太陽のメダルは、かつて彼が見た導きであり
その先でいつか見える、輪の似姿であるという
糞喰いもまたコリンたち預言者のように、
転生前の記憶や心を継承していると解釈する。
記憶=魂
心 =意志
忌み角の呪いに精通していることや
太陽の導きを記憶している点から
魂と意志を継承していると思われる。
糞喰い=モーグ説は
前Partで説明したので割愛。
苗床の呪い
糞喰いが殺し、穢した死体に生じる呪い
忌み角に侵された生乾きの宿痾
糞喰いは、死体を苗床に呪いを育てる
そうなれば、もはや死は黄金樹に還ることなく
永遠に呪われたままとなるだろう
狭間の地で、最も忌まわしいもののひとつである
ならず者のセリフ
糞喰いを知ってるか?
気色悪い忌み鎧を纏った、世を呪う狂人を
あいつと出会っても、決して近づくんじゃないぞ
昔、同じ牢に囚われたことがあるから、分かるんだ
ならず者のセリフ
あいつは、魂を永遠に呪うために、殺す
死体を穢し、たっぷりと植え付けるのさ。あいつの呪いを
俺は、あんなにも吐き気がする光景は、見たことがない
エブレフェールに苗床の呪いがある理由
聖樹の都エブレフェールには、苗床の呪いがある。
つまり糞喰いは、ここまで来ている。
秘割符を揃えて、
しろがね人の護りを抜けて来たのだろうか?
血の君主は、ミケラを繭からさらっている。
ミケラが血の君主を洗脳し、
意図的に’’さらわせた’’のだと推測した。
つまりミケラは、エブレフェールへの
血の君主の侵入を許していたことになる。
血の君主の正体は、
モーグを模倣した「写し身の雫」だと推測した。
つまり、モーグの肉体と魂のコピーである。
そして糞喰いは、
モーグの魂が転生して産まれたと推測する。
つまり両者は、
同じ魂の情報を有していることになる。
そのため糞喰いは、血の君主同様に、
聖樹に行くことが許されたのかもしれない。
雑な言い方をすれば、
モーグだけ通れる生体認証をパスした。
糞喰いがモーグの転生であることを示す
情報の一つと捉える。
糞喰いのセリフ
お前、呪いを感じているな
ぷんぷんと臭っているぞ。生乾きの宿痾が
どうやら、我が苗床は十分に熟したようだ
思えば短い静寂であったわ
お前、我が身体を解放するがよい
王都地下、下水の牢に囚われた、我が身体を
糞喰いのセリフ
待っていたぞ
お前は、祝福を拒んだ
呪いを感じている、お前が
誰も拒めなかった、祝福を
何故だ?…俺はやっと分かった
お前は、俺だ。そして俺は「糞喰い」だ
我が身体を、祝福するときがきたのだ
糞喰いのセリフ
俺を、祝福してくれ
苗床の呪いで、我が身体を侵してくれ
何度でも、何度でも、そうしてくれ
いつか、律を穢す、呪いの輪がもたらされるように
糞喰いのセリフ
呪う。呪ってやる
すべてが、呪われて生まれるように
子も、孫も、その先も、ずっと呪いが終わらぬように
ローデリカのセリフ
聞こえるのです。呪いを恐れ、嘆き、泣き叫ぶ霊たちの声が
そして、一層ひどく響くのです。おぞましい狂った呪詛が
でも、ずっと聞いていると、感じるのです
あの呪詛もまた、揺るがぬ律であるのだと
忌み呪いの修復ルーン
糞喰いが宿した忌まわしいルーン
エルデの王が、壊れかけのエルデンリングを掲げる時
その修復に使用できる
それは、子も、孫も、その先も
永遠に続く忌み呪いの病巣である
律のすべてが穢れてしまえば
すべての穢れは、穢れでなくなる
すべての呪いに祝福あれ
全てを呪うという、
糞喰いの怨念にも似た強固な意志は、
身体に植え込んだ苗床の呪いによって
形成された呪いの円環へと注がれ
修復ルーンと成った。
呪いの輪+意志=忌み呪いの修復ルーン
こちらも金仮面卿と同様に、
糞喰いの内で完結している。
フィアのように意志に干渉する能力は必要ない。
おわり
0 件のコメント:
コメントを投稿